1 はじめに
例えば、住宅ローンを組んで自宅兼事務所を購入し、事務所で美容室を営む自営業者が自宅兼事務所を残して他の債務を整理するため個人再生の手続を選択する場合、住宅資金特別条項付きの再生計画案を提出する必要があります。そこで、以下では、このようなケースで問題となる点を説明していきます。
2 床面積要件
住宅資金特別条項を利用する場合の「住宅」と認められるためには、床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものであることが必要とされています(民事再生法196条1号)。
これを受けて民事再生法規則102条1項5号によれば、再生計画案提出時、「再生債務者の住宅において自己の居住の用に供されない部分があるときは、当該住宅のうち専ら再生債務者の居住の用に供される部分及び当該部分の床面積を明らかにする書面」を提出しなければいけないとされています。
以上によれば、再生債務者は、裁判所に対し、建物の間取り図や各階の平面図を提出することにより、居住部分が自宅に占める割合が2分の1以上であることを疎明する必要があります。
なお、上記の書面は、専門家が作成することまで求められておらず、再生債務者が作成したものであってとしても、裁判所が要件該当性を判別できる程度のものであれば足りると解されています(事例解説個人再生大阪再生物語〔第3版〕p299脚注4)。
3 最後に
個人再生の手続について一般的な説明は以下の記事をご確認ください。
✔個人再生手続の流れについての解説はこちら▶コラム:小規模個人再生手続の流れ
✔個人再生手続の一般的な解説はこちら▶個人再生
