1 はじめに
会社の破産の場合、通常、事業停止日に、従業員を即時解雇することが一般的です。即時解雇の場合、会社は、労基法上、解雇予告手当を支払わなければいけないとされています。
では、財団債権に該当する公租公課の未払い分がある場合において、会社は、事業停止日に、公租公課の支払いに先立ち、解雇予告手当を支払ってもよいものなのでしょうか。解雇予告手当は優先的破産債権であることから問題となります。
2 解雇予告手当の先払い
この点について、①労働者を保護する必要があること、②解雇の効力が生じたことを明らかにする必要があること、③解雇予告手当は未払賃金立替制度の対象外であること、④使用者が解雇予告手当を支払わない場合は刑事罰になることから、一般論としては、財団債権に該当する公租公課の未払い分の支払いよりも前に解雇予告手当を支払っても問題視されることはないと解されています。
