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コラム:入学祝などお祝い金と特別受益

2026.06.17
1 はじめに

遺産分割において、相続人が入学祝や結婚祝などお祝い金を被相続人から生前に受領していた場合、特別受益として持戻しの対象となるかが問題となることがあります。

2 通常の援助の範囲内

一般論として、お祝い金としての生前贈与が、親としての通常の援助の範囲内でなされたものであれば、特別受益にならないとされています(「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」第4版p247)。

3 考慮要素

では、「親としての通常の援助の範囲内でなされ」たか否かはどのように判断するのでしょうか。

この点について、東京家裁平成30年9月7日審判(「家族の法と裁判」31)は、まず「贈与の額」を重視し、次いで「支出当時の被相続人の資産や社会的地位といった被相続人の状況」「当時の社会の状況等」「相続人間の公平」といった観点から検討すると判示しています。

4 東京家裁平成30年9月7日審判

ところで、東京家裁の審判例は、被相続人の遺産の評価額が約450万円であったところ、相続人の子の誕生のお祝い金200万円は特別受益に該当すると判断した上で、そのうち100万円について黙示の持戻し免除の意思ありと判断しました。

なお、東京高裁平成30年11月30日決定も、この判断を踏襲しました。

また、上記審判では、黙示の免除の意思表示は、贈与の内容及び価額、贈与がなされた動機、被相続人と受贈者である相続人及びその他相続人との生活関係、相続人及び被相続人の職業、経済状態及び健康状態などの諸般の事情を考慮して判断するとしています。

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