1 はじめに
例えば、孫が祖父を代襲相続する際、亡父(被代襲者)が生前に祖父の財産の形成に寄与した場合、代襲相続人である孫がその寄与分を主張することができるのかが問題となります。
2 裁判例
東京高等裁判所平成元年12月28日決定は、「・・共同相続人間の衡平を図る見地からすれば,被代襲者の寄与に基づき代襲相続人に寄与分を認めることも・・許されると解するのが相当である。」としています。
横浜家庭裁判所平成6年7月27日審判も、「亡一雄の代襲相続人である一範は,被相続人の相続人としての亡一雄の地位を承継するのであるから,亡一雄の寄与分・・を承継ないし包含するものということができる。」としています。
このように、裁判例は、共同相続人間の衡平を図る見地や、被代襲者の地位を承継したという理由に基づき、代襲相続人が被代襲者の寄与分を主張することができる、としています。
