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コラム:祭祀承継者指定について

2026.05.01
1 はじめに

遺産分割協議(調停)において祭祀承継者が決まらない場合、家庭裁判所が定めることになります(民法897条2項)。では、家庭裁判所は、どのような基準に基づき定めることになるでしょうか。

2 リーディングケース

東京高決平成18年4月19日は、祭祀承継者指定の一般的判断基準について、「祖先の祭祀は今日もはや義務ではなく、死者に対する慕情、愛情、感謝の気持ちといった心情により行われるものであるから、被相続人と緊密な生活関係・親和関係にあって、被相続人に対し上記のような心情を最も強く持ち、他方、被相続人からみれば、同人が生存していたのであれば、おそらく指定したであろう者をその承継者と定めるのが相当である。」としています。

3 考慮要素

上記裁判例によれば、被相続人が生存していたのであれば、おそらく指定したであろう者を祭祀承継者として定めることになりますが、その下位基準として次のような考慮要素が挙げられています。

①お墓の掃除をしているのか誰か
②仏壇、位牌は誰が持っているのか
③永代供養料は誰が支払ったか
④お寺は、誰を檀家とみているか
⑤祭祀候補者と被相続人との身分関係
⑥祭祀候補者と被相続人との生活関係
⑦祭祀候補者とお墓の場所的関係
⑧お墓の取得の目的や管理などの経緯
⑨承継候補者がお墓を今後管理していく意思、能力があるか
⑩その他の事情

4 争い方

遺産分割協議(調停)において祭祀承継者が決まらない場合、相続人は祭祀承継者指定の調停を申し立てることになります。そして、調停で解決出来ない場合は、自動的に(申立てをせずして)審判に移行することになります。

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