1 はじめに
交通事故の過失割合が問題となる場合、被害者側は、捜査機関から刑事記録を取り寄せる必要があります。そこで、以下では、刑事記録の開示について説明していきます。
2 物損事故
物損事故の場合、警察は、物件事故報告書を作成します。物件事故報告書とは、事故概要を記載した警察のメモになります。すなわち、実況見分調書と異なり、測量は行われず、警察官の目測で作成された簡単なメモ書きになります。
通常、23条照会により物件事故報告書を取得することになります。
3 人身事故
1 不起訴の場合
23条照会により実況見分調書を取得することができます。
実況見分調書には、双方の進路、接触地点、接触前後の双方当事者の動静、事故現場の道路状況、双方車の速度や見通し等が、測量を実施した上で詳細に記載されています。
なお、23条照会で開示されるのは基本的に実況見分調書のみとなりますが、場合によっては双方車の損傷状況や写真撮影報告書等も開示される場合があります。
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2 起訴(略式起訴を含む)された場合
閲覧謄写の申請(刑事訴訟法53条)により、実況見分調書だけでなく、当事者や目撃者の供述調書を取得することができます。
3 取得のタイミング
以上の刑事記録は、刑事処分が確定しなければ入手することができません。刑事処分が確定するまでに3か月以上を要することが多いと思われます。
4 最後に
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