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コラム:定期建物賃貸借

2024.03.06
1 はじめに

通常の建物賃貸借契約の場合、賃貸人が契約更新を拒絶するためには正当事由が必要なので、正当事由がなければ契約は更新され、継続することになります(借地借家法26条1項、3項)。これに対し、定期建物賃貸借は、契約更新はなく、期間が満了すれば終了することになります(同法38条)。以下では、定期建物賃貸借契約の要件などについて説明していきます。

 

2 成立要件
1 書面によること

公正証書による等書面によって契約をするときに限り、契約の更新がないこととする旨を定めることができます(法38条1項)

 

2 重要事項説明書を交付し説明すること

「建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。」とされています(法38条3項)

説明が無かった場合、「契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。」となっています(法38条5項)。

 

3 通知期間
1 契約期間が1年以上の場合

「建物の賃貸人は、期間の満了の一年前から六月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。」とされています(法38条6項本文)。

 

2 契約期間が1年未満の場合

通知期間の定めはありませんので、期間満了をもって賃貸借契約が終了となります。

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