1 はじめに
民事再生法198条1項但書は「住宅以外の不動産にも同号に規定する抵当権が設定されている場合において当該不動産の上に同項に規定する担保権で当該抵当権に後れるものが存するときは、この限りでない」と定めています。したがって、例えば自宅土地建物の両方に第1順位の抵当権が設定されており、土地に第2順位の抵当権が設定されている場合、住宅資金特別条項ありの個人再生は認められないことになります。
2 民事再生法198条1項但書の趣旨
この条項は、仮に後順位担保権ありの状態で住宅資金特別条項付きの個人再生を認めた場合、途中で担保権が実行されてしまえば、せっかく認められた住宅資金特別条項付きの個人再生手続が無駄になってしまうことを防ぐことにあるとされています。
3 例外的処理の可能性
上記の趣旨からすれば、先の具体例でいえば、第2順位の抵当権が実行される可能性が極めて低いというような場合、住宅資金特別条項ありの個人再生を認めたとしても、途中で個人再生手続が頓挫して無駄骨になることはないので、民事再生法198条1項但書の趣旨が没却されることはありません。
よって、再生債務者の立場からすれば、後順位担保権がついていたとしても、直ちに個人再生を諦めるのではなく、その実行可能性が乏しいことを説明していくことが求められます。
