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コラム:少年保護事件の移送

2024.04.22
1 はじめに

少年事件が家庭裁判所に送致された場合、家庭裁判所調査官などの調査、審判はどこの家庭裁判所で行われることになるのでしょうか。

A県で家族と同居していた少年Bが、A県で逮捕勾留された場合、A県の家庭裁判所で審判などが行われることになります。では、例えば、A県で家族と同居していた少年Bが遠方のC県で逮捕勾留され、C県の家庭裁判所に事件送致された場合、A県、C県のいずれの家庭裁判所で審判などが行われるのかか問題となります。

 

2 管轄と移送についての少年法の定め

少年法第5条1項では「保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。」とされています。

また、同条2項においては、「家庭裁判所は、保護の適正を期するため特に必要があると認めるときは、決定をもつて、事件を他の管轄家庭裁判所に移送することができる。」と定められています。

 

3 他府県で逮捕された場合

1で述べたケースでは、A県の家庭裁判所で調査や審判が行われることが少年Bやその保護者にとってみれば望ましいといえます。そこで、C県の家庭裁判所は、「保護の適正を期するため特に必要があると認めるとき」に該当するとし、事件をA県の家庭裁判所に移送することが多いと思われます(少年法5条2項)。

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