1 破産と差押手続停止
ローン会社から給料を差し押さえられた場合であっても、破産手続開始決定が出た場合、差押手続は停止することになります(破産法249条1項参照)。
また、破産法24条1項1号によれば、「裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間」、「債務者の財産に対して既にされている強制執行・・の手続」の中止を命ずることができる、と定められています。
このように、破産申立てをすれば、裁判所の決定により、開始決定までの間、差押手続を中止してもらことができます。
2 速やかな申立て
このように、債務者の給料差押手続が既になされている場合において、差押手続を停止ないし中止してもらうのであれば、破産申立てを速やかに行わなければなりません。
したがって、給与を差し押さえられた場合は速やかに弁護士に相談をするとともに、依頼をした後は各種必要書類の取得などに誠実に協力することが求められることになります。
3 最後に
以上、給与差押えを受けた方の自己破産申立てについて説明しました。自己破産については関連記事もご参照ください。
【関連記事】
✔自己破産について一般的な解説記事はこちら▶自己破産