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コラム:海外にいる相続人と遺産分割協議

2024.03.09
1 はじめに

昨今では、国際結婚、海外勤務などで、日本を離れて海外で暮らす日本人が少なくありません。このように、海外でお住まいの方は、日本での住民登録を抹消していることが通常であるところ、住民登録を抹消すれば、同時に印鑑登録も抹消されることになります。

ところで、遺産分割協議を成立させるためには、相続人全員が遺産分割協議書に実印で押印する必要があり、その印鑑登録証明書も必要となります。

しかし、相続人の中に、海外でお住まいの方がいる場合、住民票を抹消していれば印鑑登録証明書も抹消していることになるので、原則どおり印鑑登録証明書を役所で発行してもらうことはできません。

そこで、このような場合、どのような手続をとればよいか説明していきます。

 

2 領事館でサイン証明をもらう
1 サイン証明とは

前述のとおり、遺産分割協議を成立させるためには、相続人の実印と印鑑登録証明書が必要になります。しかし、印鑑登録証明書がない場合は、それに代わるものとしてサイン証明書があります。

サイン証明書とは、現地の日本領事館等で、本人の署名であることを証明した書類になります。

 

2 手続の流れ

①海外に居住する相続人が、近くの大使館に、日本から送られてきた遺産分割協議書を持参します。

②相続人は、領事の面前で、遺産分割協議書に住所、日付を記入し、署名します。

③領事は、面前でサインしたことを証明し、遺産分割協議書とサイン証明書を合綴して割り印をします。

④相続人は遺産分割協議書を日本に返送することになります。

 

3 最後に

遺産分割について一般的なことは関連記事をご参照ください。

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